働き方改革が進み、ハイブリッドワークが浸透し、タイパを重視する価値観が定着しました。
そんな時代においても絶滅せず、しぶとく生き残っているものがあります。
仕事終わりの飲み会です。
「飲み会は業務ですか?」
「残業代は出るんですか?」
ネット上ではそんな強気なフレーズをよく目にします。
確かに、自分のプライベートな時間を削ってまで、おじさんの武勇伝を聞いたり、愚痴の聞き役に徹したりするのは苦行以外の何物でもありません。
その時間があれば、副業もできるし、ジムにも行けるし、今後の為に資格勉強をしたり趣味の時間にもあてられます。
しかし、現実は非情です。
ストレートに「業務ですか?」と聞き、嫌な顔をして断り続けてしまうと、職場の人間関係に微妙な亀裂が入り、結果として仕事がやりづらくなるという実害を被るのもまた、あなた自身なのです。
今回は、日常的な飲み会は適当にかわしつつ、上司からの信頼はガッチリ掴むという綱渡りを10年以上続けてきた私が、自分のプライベートを死守しながら、上司に「あいつはいい奴だ」と思わせるスマートな処世術を伝授します。
ただし、忘年会や歓送迎会などのイベント的な飲み会は必ず参加するようにしてください。
なぜ「飲み会は業務ですか?」が禁句なのか
まず、なぜSNSで人気のこのフレーズが、実際の現場では毒薬になるのかを解説します。
上司は「仕事」をさせようとしているのではない
多くの上司にとって、飲み会の誘いは「教育」や「業務命令」ではなく、「好意」や「歩み寄り」のつもりです。
「新人と仲良くなりたい」
「リラックスした場で本音を聞きたい」
という、彼らなりのコミュニケーションなのです。
そこに「業務ですか?」と返してしまうと、上司は「自分の好意を拒絶された」「全ての行動を損得勘定で測られた」と感じ、あなたに心理的なシャッターを下ろしてしまいます。
「感情」が仕事を動かしている
AIが仕事を奪うと言われる現在でも、最終的にあなたを評価し面白いプロジェクトにアサインし、困った時に助けてくれるのは「人間」です。
「あいつ、飲み会には来ないけど、態度はいいし仕事はできるんだよな」と思わせるのと、「あいつ、理屈っぽくて誘うのも面倒だな」と思われてしまうのでは、その後のイージーモード具合が180度変わります。
戦略的アドバイス
飲み会を「断る」のは権利ですが、「角を立てずに断る」のは技術です。この技術を磨くことこそが、大人な「なんなる流」の生き方です。
上司に嫌われない「スマートな断り方の作法」
断る際に重要なのは、「行きたくない」という意思ではなく、「行きたいけれど、行けない理由がある」という演出です。
①「残念」という感情を150%上乗せする
「行けません」の前に、必ず「あぁ、すごく行きたかったです!」という枕詞をつけましょう。
- NG:「今日は予定があるので行けません」
- OK:「えっ、本当ですか!ありがとうございます!ただ、本当に申し訳ないのですが、どうしても外せない先約がありまして。次はぜひ誘ってください!」
相手の「誘ってやった」というプライドを傷つけず、むしろ「誘ってくれて嬉しい」というメッセージを届けます。
②断る理由は「自分以外の要因」にする
自分の意思で「行かない」と決めると反発を招きますが、「物理的に無理」な状況なら誰も責められません。
- 自己研鑽:「資格試験の勉強時間を作っておりまして」
- 健康管理:「最近、体調を整えるために夜の予定を制限しているんです」
- 家庭:「実家の母と食事の約束をしておりまして(パパなら:こどものお迎えがありまして・・・)」
特に「自己投資(リスキリング)」を理由にするのは非常に強力です。
仕事への意欲をアピールしつつ、飲み会を回避できます。
③「3回に1回」の黄金比を守る
全部断ると「来ないキャラ」が固定され、重要な情報共有の場からも外されてしまうリスクがあります。
おすすめは「3回誘われたら1回は行く」という比率です。
これだけで、「あいつはたまに来てくれる奴だ」という認識を持たせることができ、残りの2回を断る心理的ハードルが劇的に下がります。
参加するなら「高タイパ」を目指せ!最強の参加術
どうしても断れない、あるいは「3回に1回」の参加の番が来たとき。
どうすれば最短時間で最大の効果を出し、早期離脱できるかを考えましょう。
①制限時間を「入店前」に宣言する
飲み会が始まる前に、あらかじめ「今日は1次会で失礼します」と宣言してしまいます。
「すみません、この後また勉強がありまして」と、理由は何でも構いません。
「最初から出口を決めておく」ことで、ダラダラとした二次会への連行を防げます。
②「上司の隣」こそが最短の出口
多くの新人は、上司から遠い席に座ろうとします。
しかし、これは間違いです。
あえて上司の隣(あるいは正面)に座り、最初の30分で濃密に会話を交わすのが正解です。
上司は、あなたと一度じっくり話せば満足します。
序盤で「こいつ、面白いな」「頑張ってるな」と印象づけておけば、中盤以降にそっと席を立っても、「あぁ、あいつは十分話したからいいよ」と快く送り出してくれます。
③「質問攻め」で自分の話をしない
飲み会を早く終わらせるコツは、上司に気持ちよく喋らせることです。
「課長の新人時代、一番の失敗談って何ですか?」
「〇〇プロジェクトを成功させた時の秘訣を教えてください!」
このように、相手に「主役」を譲り、自分は「聞き手」に徹する。
上司は「自分の話を聞いてくれる有能な新人」という認識を持ち、あなたは自分のプライベートを詮索されずに済みます。
「二次会キャンセル」を常識にする
ビジネスマンにとって、二次会は「コストパフォーマンスの墓場」です。
ここをいかに回避するかが勝負です。
〆の挨拶の直後に「消える」
会が盛り上がっている最中ではなく、一次会が終わって店を出る瞬間がチャンスです。
皆が「次はどこ行く?」とガヤガヤしている隙に、上司の元へ行き、「今日は本当にありがとうございました!勉強になりました!」と最高の笑顔一礼をして、そのまま駅へ向かいましょう。
「去り際は、感謝と共に鮮やかに」。
これが鉄則です。
「二次会に行かないキャラ」のブランディング
「あいつは一次会で帰るけど、一次会ではめちゃくちゃ盛り上げてくれるよね」という評価を目指してください。
これが定着すれば、二次会に誘われないことが当たり前になり、あなたのプライベートは完全に守られます。
飲み会よりも「昼間のパフォーマンス」で黙らせる
ここまで飲み会のテクニックを話してきましたが、これら全ては「昼間の仕事ができていること」が前提です。
「飲み会にも来ないし、仕事も遅い」
これでは、上司も「あいつ、何考えてるんだ?」と不信感を募らせます。
一方で、「仕事は爆速で終わらせるし、報告も完璧。ただ、夜は自分の時間を大切にしている」という姿を見せれば、誰もあなたのプライベートに文句は言えません。
新入社員に求められるのは、飲み会で媚を売ることではなく、「飲み会に行かなくても信頼される圧倒的なアウトプット」です。
誰よりも早く仕事を終わらせ、定時に帰る。
その姿勢こそが、飲み会文化に対する最大の「スマートな抵抗」になります。
自分だけの「サードプレイス」を持とう
なぜ、私たちがここまでプライベートを死守すべきなのか。
それは、会社以外の居場所である「サードプレイス」を持つことが、人生の幸福度に直結するからです。
- 家族との穏やかな時間
- 没頭できる趣味のコミュニティ
- 将来のための副業や勉強
会社での飲み会は、あくまで「仕事の潤滑油」に過ぎません。
その油を注ぎすぎて、自分のエンジンを焼き付かせては本末転倒です。
「飲み会は業務ですか?」と尖るのではなく、「飲み会も適度につまみ食いしつつ、本業やプライベートを最大化する」。
そんな余裕のある大人の振る舞いを目指してみませんか。
基本的に飲み会は参加する方が会社員としては色々お得
これまで飲み会に参加しない方法などをご紹介してきましたが、あなたがもし会社の飲み会が苦にならないのであれば参加した方がメリットがたくさんあります。
- 会社のコミュニティに所属できる
- 上司に気に入られる
- 普段交流が無い人とも仲良くなれる
このように基本的にはメリットが多いので、時間と心に余裕があれば極力参加するようにしてみてはいかがでしょうか。
まとめ:スマートな「不参加」があなたの価値を作る
飲み会という古臭い文化に、正面からぶつかって疲弊する必要はありません。
- 断る時は「残念そうな表情」を添える。
- 理由は「自分以外の要因(勉強や家族)」にする。
- 参加する時は「短期決戦」で上司を満足させる。
- 昼間の仕事で圧倒的な成果を出し、信頼を貯める。
この4つを意識するだけで、上司との関係を良好に保ちながら、自分の時間を死守することができます。
重要な飲み会には出席し、しっかりとコミュニケーションを取る。
その上でダラダラした意味のない飲み会は極力参加しない。
そんな線引きを自分の中でしっかりと組み立てることで気持ちの整理もつきやすくなるでしょう。
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